日本の古本屋へ

スズキコージさんとのTシャツ工房に参加して   一古書マニア

親子30組枠に1枚のはがきで見事に家族4人(かみさん、息子2人、私)の2組分が貰えた。
当選はがきに、持参することが指定されている筆(4本)、パレット(2個)、筆洗い(1個)を当日用意し、グレーの「神田本の街」のビニール袋に入れ、週末神保町用お出掛けリュックに詰め、新築された東京古書会館へ出発した。

久し振りの古書会館である。ここが今日から毎週末通うことになる場所かと想いつつ、以前通っていた際は、正面左の階段が古書展会場の2Fへ向かう入口、係りの人が2Fより降りて来られて鎖をがらがら外す光景が思い出されます。
Tシャツ工房の会場は2F、午後12時30分開場、1時開始であったが少し早めに到着したので、地下の「過去からの本、未来への本」を覘いた。アタッシュケース型の展示用ケースが自宅用に1個欲しいなと思い見て廻った。また地下にあるトイレの最新式設備に感動しながら2Fへ向かいました。

会場入口では、受付の日月堂さんに参加費用1組2千円の2口分4千円を払い、アクリル絵具2箱、真っ白のTシャツ親子各1枚計4枚、ダンボールの台紙を併せて受取った。

会場内には、既にスズキコージさんの顔が見え、壁にはスズキさんの作品が並び、ジプシー系の音楽が終始BGMで流れていた。

ダンボール箱を机代りに、ダンボールの台紙へTシャツを被せ、絵の具をパレットに出し準備するうちに、「準備が整った人からか開始」のアナウウンスがあった。周りの様子を窺うと、エプロンを着けたり、筆の水を拭く雑巾を出している様子。それを見ながら私の準備不足をチェックし、筆洗いの不足はペットボトルのお茶を急遽飲み干し、雑巾が無いのはポケットティシュを取り出し何とか揃えた。さあ描くぞと。


Tシャツに思い思いの絵を描いて

行きの地下鉄の中で下の息子は既にペンギンを描くことを宣言していたので、スラスラと描き始めた。
上の息子は宣言が無いもののいつものモスラ成虫を、かみさんはイルカ、さて絵が大の苦手の私は文字で蒐集本を背中側へ書くことにした。
吉田健一、佐野繁次郎、白洲次郎、辻静雄…思わず探求書も書きそうになりました。
このところ装幀本蒐集で佐野とともに集めている渡辺一夫を書き忘れた。

慌てて袖に六隅許六と追加した。
普段話をよくする家族であるが、黙々と描き続け、かみさん、下の息子、私、上の息子の順で完成した。ペンギン、モスラの出来映えを語りながら、絵の具を乾かすためハンガーへ掛けて吊してもらった。

壮観!描き上がったTシャツが並ぶ。


少し生乾きのTシャツに着替える下の息子は、ペンギンを胸に誇らしげに古書会館から帰ったのでした。

かみさんから「今日のイベントは古本屋さんと関係なかったね」と言われながらも、これにて今後も週末の神保町・五反田・高円寺通いが、家族に了解された…と大きな誤解をしているかもしれない。

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