中央線支部 支部長の書店巡り

中央線支部
支部長の書店巡り vol.19



よみた屋 武蔵野市吉祥寺南町 2-6-10 TEL: 0422-43-6550


吉祥寺駅南口を出て井の頭通りを西荻窪方向に歩いて約 3分。駅から近いが、南口から出る人たちの多くは井の頭公園に真っ直ぐ向かう。北口の賑わいに比べれば南町の人 通りはいささか少ない。とはいえ、開店の 10時になると内から出てきた店員 4人が手際よく表に 7台の棚を並べていると、早くも複数の客が均一台の前に立っているのだっ た。看板には古本よみた屋の横に「女と男と子どものための総合古書店」と書いてある。

「おじいさんの本、買います」「古本で世の中をよくする!」等、キャッチコピーが大好き。代表者の澄田喜広さんは学生時代にアルバイトをしようと交際していた女性に相談したら「古本屋がいいんじゃない」と勧められ、高原書店で働き始めた。アルバイターとして 3年、社員として 5年、計 8年の経験を積み 92年に西荻で自分の店を持った。28歳の時だ。いま五十路に入り古本屋は天職だと思う。

その才能を見抜いてくれたのが奥様の佐藤佳奈さん。経理・経営を任せている頼もしい店長である。長男の南歩さんは中央市会の経営員として修行中だ。 97年に吉祥寺南町に移転した。 40坪の広い店内には 100台の書棚が所狭しと並び、あらゆるジャンルの本が詰まっている。ちょうど店内を改装したばかりで、壁の張り替えはまだ終わっていなかった。

澄田さんは誰もが知るように、「日本の古本屋」事業部の中心的存在で、このサイトが今後どのように展開していくのかその舵取りをするキー・パースンである。よみた屋の仕事もパソコンで流れている。その一部を見せて貰った。たとえば、バーコードのある本ならば机の下に付けたバーコード・リーダーにかざすと、パソコン画面にその本のデータが現れ、さらに同じ画面でアマゾンのデータを見ることも出来る。

そして 2000円以上の本はよみた屋のデータベースとして蓄積される。これらはリレーショナル・データベース・ソフトを用い、顧客管理や請求業務にも使っている。画期的なのは、ちょうど持ち込まれた 10数冊の本の買取価格のリストを数分でプリントアウトしたことだ。同じソフトを使っている筆者は恥ずかしいが、ソフトは使いようなのだ。澄田さんの豊富な経験と柔軟な発想が、今後どんな形に具現化されていくのか楽しみである。(K)

(この記事は中央線支部報2014年4月号から)


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