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古書の市場について

◇古本屋さんは市場で本を交換しています
 おのおの古本屋さんが仕入れた本は、自分の店で売ることもありますが、市場に出すこともできます。そこで自分の店に向いた本を買うこともできます。
 こうして多くの古本屋さんは、店の棚を充実させているのです。専門外の本は市場に出し、自店の専門分野の本を買うので、この市場のことを、交換会ともいっています。
 このシステムがあるおかげで、本が適切に流通するのです。

◇全国に古書市場があって、活発な取引が行われています 
市場は、東京はもとより、全国各都道府県にあって、毎日のように開かれています。
 ここには全古書連に所属する古本屋さんなら誰でも参加できますから、地元の店ばかりでなく、各地から本を求めて業者が集まってきます。
 市場は、古本屋さんの連合組織である各都道府県の組合が主として運営しています。古書組合は、古書の市場の運営がもっとも中心の活動であるといっても過言ではありません 。

◇市場では入札で本が取り引きされます
 市場では、ふつう入札という方法がとられます。各古本屋さんが持ち込んだ本に入札封筒がつけられ、買い主は、そこに自分の欲しい金額を用紙に書き込んで入れておきます。時間がくるとその封筒は係りの者によって開かれ、もっとも高額な希望者に落札するのです。
 よく古書の相場といいますが、それはこの市場の落札価格をもとに決まっていくのです 。

◇年に一度交換会の大市が開かれます
 普段の交換会の他に、それぞれの市場で年に一度くらいは、大規模な交換会が開かれ、それを大市と呼んでいます。
 なかでも全国の業者に呼びかけて、毎年四月頃開かれる、全古書連の大市会は一大イベントです。二年に一度は東京で、そのほかの年は各地が持ち回りで主催します。