日本の古本屋


日本の古本屋メールマガジン

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■ 。.:*゜・☆*゜日本の古本屋メールマガジン・*:.☆.:*..*。
     。.:*゜・☆*その12・2月27日号・*:.☆.
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【日本の古本屋】は全国600店参加、データ300万点掲載の古書籍
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INDEX
・全古書連大市会・
・新刊書流通について・
〜なぜ、個性的な新刊書店は少ないのか〜 bakaku
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■全古書連大市会■

全国の古書組合では、業者同士が書籍を売買する交換会*(市場)
を開催しています。交換会で古書店は自分の店に合った書籍を購
入し、ジャンル外の本を売却します。
これによって、単店舗の買い取りでは実現しない、専門的、かつ、
広い品揃えを実現しています。
普段は各県の古書組合がそれぞれ地元で市場を主催していますが、
年に一度、全国の業者が一同に会し、全古書連大市会といわれる
交換会をおこなっており、今年は【時代をつなぐ『知の架け橋』】
をテーマに、4月15日に、東京古書会館にて開催されます。

この大市会は交換会の中で最大のもので、膨大な書籍が売買され
ます。普段使っている会場では面積が足りず、通常利用していな
いフロアにも古書がひしめき、全国各地から古書店が参加します。

他の交換会と同じように、全古書連大市会も業者以外の方は直接、
参加できませんが、この大市の前に珍しい書籍を古書店に持って
いけば、いつもよりも高値で買い取りしてくれるかもしれません
し、大市会が終わった後、すこししてから蒐集ジャンルの古書店
や、なじみの古書店に足を向けていただくと、思わぬ掘り出し物
が棚に並んでいるかもしれません。

この機会に、全古書連加盟の古書店をぜひ覗いてみてください。
『日本の古本屋』ステッカーや『古書騒然 全古書連大市会』の
ポスターが目印です。

*交換会について、詳しくはメールマガジン創刊号をご覧下さい。
http://www.kosho.ne.jp/melma/magazine20030115.html
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■なぜ個性的な新刊書店は少ないのか■
古本屋のメールマガジンでなぜにこのタイトル?と不思議に思わ
れる方もいるかもしれない。
『日本の古本屋メールマガジン』創刊号では、古書の流通につい
て説明し、今回はその中でも最大のイベント『全古書連大市会』
について取り上げている。
古書の流通は『市場』が大いに利用されているが、ではそれ以前、
古書になる前の書籍−新刊書の流通はどうなっているのか。
と、疑問に思われた事はないだろうか。
そこで、今回は新刊書の流通について触れてみたい。

注文をすれば数日〜数週間で手に入る本でも、新刊書店の棚には
並んでいないことがよくある。
逆に、どこの新刊書店に行っても確実に入手出来る本もある。
結論から言えば、書店の品揃えは書店が決めたものではないからだ。
とくに、出版から年数が経過したものに関しては、そうだ。

出版流通はメーカーである出版社(版元ともいう)と取次店と呼ばれ
る卸売り業者、小売り書店(消費者に本を売る新刊書店)の三者で
構成される。
小売り書店が各々、毎日出版されるあらゆる分野の本全体を見て、
個性的な品揃えをすることは難しい。毎日膨大な量の出版物が発
行され、その商品すべてを把握することが困難だからだ。
そこで、小売書店は取次店に依頼し、本を仕入れる。
発行日に配本される新刊書に関しては、書店が店頭に並べるものと
そのまま送り返すものとに分けるので、ある程度ばらつきが出るが、
既刊書はたいてい取次店が作るセットをそのまま受け入れている。
取次店は、書店の規模や特徴に応じて送り込む本の組み合わせをパ
ターン化しているため、どの店も同じような品揃えになってしまい
がちだ。
それだけではない。
現在新刊流通業界では、定価で販売する代わりに、売れ残りは返品
できる、という「再販制度」が出版流通の骨格を成している。
しかし、書店が独自に注文して仕入れた本は、返品を受け入れても
らえない場合がある。書店のマージンは2割から2割5分程度だから、
リスクを犯して個性的な品揃えをすることも厳しい。
だが、もちろん、書店の競争は激化しており、漫然と経営していて
成り立つことはない。
専門書店化や、注文買切り(つまり返品不可ということ)でがんば
っているところもあるし、同じ街の競合する書店同士で、扱い分野
を担当分けしたりといった試みもある。
それでも、やはり大部分の新刊書店の売上の多くは新刊ベストセラ
ーや雑誌である。
ファッションや雑貨にくらべれば、売り方や値段も含めて店ごとの
変化が小さいことは否定できないが、新刊書店は、変化や面白みよ
り、読者によって求められているものを提供するスタンスでやって
きた。注文品の到着が遅いなどと、批判もあるけれども、注文によ
って仕入れられるだけでもたいしたものだ。
何年も前に作られたどこのメーカーのものでも注文で仕入れられる
のだ。すごいことではないだろうか。
bakaku
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