日本の古本屋


日本の古本屋メールマガジン
■■■====================================================■■
■ 。.:*゜・☆*゜日本の古本屋メールマガジン・*:.☆.:*..*。
     。.:*゜・☆*その13・3月29日号・*:.☆.
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
このメールは日本の古本屋会員の方で、メールマガジンの配信を
希望された方にお送りしています。
ご不要な方の解除方法はメール下部にございます。
【日本の古本屋】は全国550書店参加、データ270万点掲載
の古書籍データベースです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
古書会館から一番近い桜の名所、千鳥ヶ淵の桜もそろそろ咲きそろう
頃です。前号でご紹介した全古書連大市会の準備も本格的になってい
るので夜桜見物になってしまいそうですが、仕事帰りに見に行こうと
思っています。
さて、今回のメールマガジンは、古書買い取りの際につきものの、
『買い取り確認』についてと、古本屋の語る本の魅力『古本屋のエッセイ』
を二本立てでお送りいたします。
==============================================================
◆INDEX◆
1.古本屋のコラム−買い取り確認−
2.古本屋のエッセイ
【最後に古書店情報を掲載しています】
==============================================================
古書店では本を買取するときに、住所と名前を確認しています。
これは、顧客名簿作成のためではなく、古物営業法という法律で決め
られているからです。
古物営業法の目的は、盗品の流通を防ぐことにあり、存在しない商
品の代金を払わされたり、盗品が換金されたりといった犯罪的な取引
を防止することにあります。
その意味で、古物営業法はわれわれの安全で便利な生活を支える重要
な法律の一つです。

数年前の法律改正で、一定額以下の買取の場合は必ずしも身元確認の
必要はないことになりましたが、実際には低額の買取であっても、ほ
とんどの店でお名前やご住所などをうかがっていると思います。
東京古書組合では身元確認の励行を組合員にお願いしていますが、お
客様を疑っているという意味ではなく、盗品を流通させないためには、
商品の全体について仕入先を把握している必要があるためです。

もし、盗品と知って買い取れば、贓物故売という罪に問われますし、
故意でなくとも期間内であれば、品物は本来の持ち主に返す必要があ
ります。
いかに古物商がプロでも、盗品と分からないこともあります。また、
盗品と疑われただけで押収されることもあるので、きちんとした相手
から買取をしたことを証明できることが重要なのです。

古物営業法は戦後すぐにできた法律です。以来、古物商は盗品の換金
を押さえ込む努力をしてきました。所有物の売却は自由になされなけ
ればならない一方で、不正な品物を流通させてはなりません。
不特定多数を相手にする古物商は、盗品が持ち込まれるかもしれない
中で営業をしていますが、警察や社会と協力して、安全な社会を作る
手助けをしてきたと、自負しています。

しかし、近年はいわゆる窃盗というよりも、万引きの被害品が古書店
などに持ち込まれるケースがあるのではないかと言われています。
古書店も小売店なので、万引きの被害者になり得ます。書店を営業す
る者にとって万引きは、経済的な被害だけではなく精神的なダメージ
も大きいのです。
また、万引きは非行の入り口であるといわれています。若者の健全な
育成という意味でも、やすやすと万引きされたり、ましてや買取によ
ってお金に換えさせたりしてはなりません。
今後とも、不正の起こらない店作り、業界作りにいっそう努力を続け
てゆくつもりです。
bakaku
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■利に優る理を求めて■
CG・VFXを駆使した映画やバーチャルリアリティという言葉がぴ
ったりはまるコンピューターゲーム。そんな物たちが発達していなか
った時代、ジュニア読み物は、少年少女をスペースオペラやアドベン
チャー、スリラーサスペンスの世界に引き込むパノラマであった。
これらの本を主力で扱うアート文庫丸山氏が、これらの本の魅力につ
いて書く。
http://www.kosho.ne.jp/essay/magazine07.html


■パラドクスに踊れ!■
ポーに始まり、ドイルに活路を見いだされた探偵小説。
彼らに比べ、知名度は低く難解でもあるチェスタートンの著書。
だが、完成度の高い探偵小説は芸術である。
西村文生堂、松川氏による、チェスタートン著書の魅力。
http://www.kosho.ne.jp/essay/magazine08.html


パラノイア文献学より、二本のエッセイを転載。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


【戻る】



(C)2003 東京都古書籍商業協同組合