日本の古本屋


日本の古本屋メールマガジン
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     。.☆.:* その55・5月25日号 *:.☆. 。
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【日本の古本屋】は全国799書店参加、データ498万点掲載
の古書籍データベースです。

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◆INDEX◆
 1.自著を語るその22・『古本暮らし』
 2.イベントのお知らせ
 3.「古本屋が書いた本」展目録
 4.日本の古本屋即売展情報

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ご存知でしょうか。
東京の古書店はいくつかのブロックに分かれています。その中で、
品川、目黒、世田谷区など都内南部地域の古書店を紹介するホーム
ページがあります。( http://www.nanbu-kosho.com/ )
この地域のトピックを伝える「南部ゲンダイ」は業界内外で隠れた
人気ブログになっています。
また、文京区の古書店を紹介するホームページも生まれています。
http://www.kosho.ne.jp/~bunkyo/
本郷、谷中、根津と人気の散策コースで古書店巡りをするにはうっ
てつけのページです。

今月の自著を語るは、『古本暮らし』(晶文社)を出されたばかり
の荻原魚雷さんにお願いをしました。淡々とした日々の中に読書の
豊かさが感じられる好エッセイ集でした。



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■古本暮らし■
                         荻原 魚雷

 今年の五月に『古本暮らし』という本を晶文社から刊行しました。
装丁は間村俊一さん、装画は林哲夫さんです。
 わたしは週四日アルバイトをしながら主夫業のあいまにときどき
原稿を書いているフリーライターです。中央線沿線を中心に年三六
〇日くらい古本屋に通っています。
 大学時代に『評伝辻潤』の著作で知られる故・玉川信明さんの大
正思想史研究会という勉強会に参加し、アナキズムや辻潤の本を読
むようになり、辻潤から吉行エイスケ、その息子の吉行淳之介、そ
れから第三の新人や「荒地」の詩人といったかんじで文学や詩に興
味をもつようになりました。

 また上京後すぐフリーライターの仕事をはじめたものの、人に会
うのも電話をかけるのも苦手だったので、だんだん仕事がなくなり、
三十歳くらいまではPR雑誌の編集をしたり、座談会や対談をまと
めたり、校正やテープおこしのアルバイトをしながら、ひたすら食
いつなぐことが目標の日々でした。お金がはいると、古本を買い、
お金がなくなると、古本を売る。そのくりかえし。
 そんなときに高円寺の飲み屋で知り合った岡崎武志さんに『su
mus』という同人誌にさそってもらい、私小説のことや私生活の
ことを書いた文章を発表するようになりました。もし『sumus』
に参加していなかったら『古本暮らし』が刊行されることもなかっ
たとおもっています。

 『古本暮らし』の内容を簡単に説明すると、第一章では本の整理、
本の売り買い、読書生活のいきづまりに関する試行錯誤をつづった
エッセイ、第二章は西山勇太郎、天野忠、鮎川信夫、古山高麗雄、
吉行淳之介、色川武大、神吉拓郎といった自分の好きな詩人や作家
についての評論、第三章は、酒やタバコ、料理、家事にまつわる身
辺雑記をおさめています。
 つい先日、増刷(二千部)が決まりました。無名の新人のエッセ
イ集としてはめずらしいことだと担当者の中川六平さんにいわれま
した。中川さんはこれからも新人の本を作りたいといっていたので、
『古本暮らし』がコケなくてほんとうによかったとほっとしていま
す。

 今、わたしは三〇代後半ですが、同世代やさらにもっと若い古本
好きの生活というのは、あんまり知られていないのではないでしょ
うか。よく「若者の活字離れが」云々といわれたりするけど、たと
えば、今二〇代の本好きが書店や図書館で働こうとおもってもなか
なか正社員や司書になれないという現実があります。きびしいです
よ、若い読書人の生活は。
 わたし自身、この先どうなるかわからないけれど、仕事と読書、
あるいは読書と生活を両立していく道を模索しつつ、古本のおもし
ろさを若い人に伝えていけたらとおもっています。


■古本暮らし■
著者:荻原魚雷
発行:晶文社( http://www.shobunsha.co.jp/
   2007年5月発行
定価:1,785円(本体:1,700円)
ISBN:978−4−7949−6710−7
判型:四六判
頁数:224ページ

■荻原魚雷 おぎはら・ぎょらい■
1969年三重生まれ。
著書に『借家と古本』(スムース文庫、コクテイル文庫)、編著に
『吉行淳之介エッセイ・コレクション』(全4巻、ちくま文庫)が
ある。
ブログ「文壇高円寺」 ( http://gyorai.blogspot.com/ )も公開中。

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■小林かいちと大正イマジュリィの絵葉書たち■

日にち:5月25日(金)〜29日(火)
時間 :午前10時〜午後6時
場所 :東京古書会館2階ギャラリー
入場無料です。

大正の抒情絵葉書を中心とした展覧会を開催いたします。明治33
(1900)年に解禁された私製はがきの使用からはじまる「絵葉
書」というあたらしいメディアムーブメントは、大正時代に入って
若者文化が成熟するとともに、「抒情絵葉書」というジャンルを確
立しました。この展示では、絵葉書の発展の歴史とともに、「抒情
絵葉書」に焦点をあてて展覧いたします。

その他にも多数イベントがございます。
詳しくはホームページ内でご確認ください。  
http://underg.cocolog-nifty.com/tikasitu/

皆様のお越しをお待ちしております!



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■「古本屋が書いた本」展目録■

2005年4月21日から4月24日まで東京古書会館にて
行われました「古本屋が書いた本」展に合わせて目録を発行
いたしました。
http://www.kosho.ne.jp/event/chosaku.htm

B5判、52ページ、700点以上もの著作を掲載。
1部500円(+送料210円)。

まだ残部がございますので、ご希望の方は、本代500円+送料
210円合計710円分の切手を同封のうえ、郵便番号、住所、
氏名、電話番号を明記のうえ郵便にて下記までお申し込み下さい。

101-0052
東京都千代田区神田小川町3−22
東京古書組合・広報部 

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■日本の古本屋即売展情報■

5月〜7月の即売展情報
http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001



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日本の古本屋バックナンバーは以下のURLからご覧いただけます。
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【バックナンバーコーナー】
http://www.kosho.ne.jp/melma/

次回は2007年6月下旬頃発行です。
お楽しみに!

*゜*.:*☆ 本を売るときは、全古書連加盟の古書店で ☆*.:*゜*
全古書連は全国古書籍商組合連合会(2,400店加盟)の略称です

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日本の古本屋メールマガジンその55 2007.5.25

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・TKI
    東京都千代田区神田小川町3−22 東京古書会館
    E-Mail melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
    URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
    広報部:内堀弘
    TKI:岩森正文

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