━━━━━━━━━━【自著を語る(38)】━━━━━━━━━━
『sumus』13号 まるごと一冊晶文社特集
林哲夫
晶文社が、今月、創業50周年を迎えました。高橋徹『古本屋月
の輪書林』、内堀弘『石神井書林日録』、田村治芳『彷書月刊
編集長』そして高橋徹『月の輪書林それから』という名著の版
元であり、そして何より、あの元祖古本ヒッピーともいえる植
草甚一を売り出した版元でもあります。
1999年に創刊しました雑誌『sumus』(スムース)は「三月書
房・本は魂をもっている」から「小出版社の冒険」まで、山本
善行、岡崎武志、南陀楼綾繁、荻原魚雷、扉野良人、生田誠、
松本八郎らの同人が分担しつつ書物にまつわる特集をしてまい
りました。
ただ2004年5月以来、編集人である小生の怠慢もあって、休刊
状態だったのですが、昨年、その晶文社が、50周年を前にして
経営のスリム化を図ったことを切っ掛けとして、6年振りに
「まるごと一冊晶文社」特集によって再起動することになりま
した。
特集内容は、晶文社元編集部・島崎勉さん、元営業部・島田孝
久さんへのインタビュー、蟲文庫、聖智文庫、書肆砂の書とい
うユニークな古本屋のみなさんの晶文社本への思い、福島修氏
による「中村勝哉「創業のころ」を読む」および同人それぞれ
のエッセイに加えまして、思い出に残る晶文社本のアンケート、
元営業部・高橋千代さんが作っておられた書店向けちらし『晶
文社SCRAP通信』の一部と『晶文社図書目録1973.5』の全部を
復刻して収録しました。
神田神保町の東京堂書店あるいは三省堂書店、神戸元町の海文
堂書店などでは直接ご入手いただけると思います。今回は発売
元を「みずのわ出版」とし「地方・小出版流通センター」およ
び「JRC」の取次扱いにしておりますので、それ以外の書店様
でもご注文いただけます。また古書善行堂、古書ほうろう、
蟲文庫、聖智文庫、古書現世、音羽館などでもお求めいただけ
ますので、どうぞごひいきにお願い申し上げます。
晶文社: http://www.shobunsha.co.jp/
ISBN978-4-944173-76-1 C0095 \1500
林 哲夫(はやし・てつお)
1955年香川県生れ。画家。雑誌『sumus』『spin』を編集。著
書に『古本屋を怒らせる方法』(白水社)、『喫茶店の時代』
(編集工房ノア)、『古本デッサン帳』(青弓社)、『読む人』
(みずのわ出版)など。
http://sumus.exblog.jp/
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